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”人の世に失敗ちゅうことはありゃせんぞ”

これは、坂本龍馬のことばだそうです。

私はこの言葉が大好きです。

まっさらな紙に向かうとき、

よし!と思います。

気合が入るときもある。

でも、気持ちが空回りしないようそこに平常心をもってくる・・・・

いろんな気持ちがまぜこぜになります。

​でも、筆を紙におろすとき、すうっとした透明な気持ちになります。

”真剣”というのは、そういうことなのだろうなと感じます。

墨と筆で書いたそれは、一発勝負。

黒と白のシンプルな世界。

それで、書いたものは直すことができない・・・。

そのときの自分が、ぜんぶそこにある。

だからこそ、と思うのです。

とくに子どもたちの作品は、

その子の、その時の分身なのだと感じるのです。

だからこそ、表現されたものはありのままで100点。

失敗なんてない。

『そのままで100点!!』

そして大人の生徒さんには、

いそがしい日々の中でも、

ゆったりと、自分の呼吸を取り戻す・・・

書の時間が、そんな時間になってほしいと願っています。

とかく、人と比べられがちな時代です。

いろんなことが、数値と点数で見える化して、

成功と失敗が、誰かのものさしで測られてしまっているような・・・

そんな中で、筆で表現することを通して

「自分はこれでいいんだ」

「自分が好きだ」

そんな気持ちを、視点を、少しでも持ってもらえたら

こんなに嬉しいことはありません。

書くことそのものの楽しさを味わいながら、

学校に、仕事にいそがしい中でも、

のびのびとできる空間になれたらいいなと思っています。

​そんな思いで、教室をひらいています。

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